2026年4月、主人が旅立ちました。1年前に余命宣告を受け、それなりに心の準備や身辺整理をしてきたつもりでしたが、早朝の施設からの電話で現実は一変。「できるだけ早くお引き取りを」という言葉に、慌てて葬儀社を探すところから私の一日は始まりました。
実は私の3回目の結婚相手は、高校時代の同級生で元カレ。62歳で再婚し、共に過ごした8年間は波瀾万丈で、最後は癌との闘病生活でした。
主人の見送りは本人の希望通り「直葬」に。しかし、本当に大変だったのはその後に待ち受けていた怒涛の「手続き」でした。10年前の母の時の苦労を覚悟して臨んだ銀行口座の解約で知った「現代のルール」、そしてATMの前で立ち尽くした「70歳の壁」……。
今回は、主人が遺してくれた教訓と、私が実際に体験した「死後の手続きのリアルと現代のシステム」についてお話しします。今まさに不安を抱えている方や、これからの準備を考えている方の参考になれば幸いです。

突然の電話と慌てた葬儀社選び。「直葬」を希望していた主人の遺言
早朝、施設からの1本の電話。「ご主人が亡くなりました。できるだけ早い時間にお引き取りをお願いします」という言葉が響きました。人間の体は内臓から傷んでいく……その現実を突きつけられ、急いで葬儀社を探すことに。
様々な準備はしていたものの、肝心の葬儀屋さんを調べていなかったのです。田舎とはいえ、検索するとかなりの数が出てきて迷いましたが、最終的に24時間対応の会社へ連絡を入れました。
主人は生前、元気な頃からこう言っていました。 「葬式はしないでくれ。直葬にして、骨は海に散骨してくれ。家と土地は一人娘に相続させてくれ」
62歳で3回目の結婚をした相手は、高校の同級生で元カレ。再婚して2年ほどでコロナ禍が始まり、それが落ち着く頃には主人の癌はステージ4。そこから闘病生活が始まりました。8年間という短いけれど濃密な、私の3回目の結婚生活の幕引きでした。
驚き!銀行口座の凍結後の解約が「即日」で終わった理由
主人の見送りを終えると、待っていたのは膨大な数の手続きです。特に身構えていたのが「銀行口座の解約」でした。
10年ほど前に母が亡くなった時は、残高がわずかだったにもかかわらず、母の古い本籍地をいくつも回って戸籍抄本を集め、大変な苦労をした記憶があったからです。「今回もあの長旅が始まるのか……」と覚悟して窓口へ向かいました。
ところが、なんとその日のうちに即日で解約手続きが完了してしまったのです!
驚いて理由を尋ねると、どうやら「口座の残金」によるのだそう。我が家の場合、余命宣告を受けてから少しずつ口座のお金を移行させていたため、残高は数万円程度でした。事前の準備が功を奏したのです。あの時の自分を褒めてあげたい気持ちになりました。
ATMの前で立ち尽くす。「70歳」に立ちはだかった現代の壁
もう一つ、現代のシステムに驚かされた(というより少し戸惑った)出来事がありました。
引き落としが間に合わなかった主人の支払いを、ATMから振り込もうとした時のことです。 何度番号を入力しても、エラーになって戻ってきてしまいます。「おかしいな、番号間違えたかしら?」と焦りながら窓口へ向かいました。
すると、窓口の行員さんから丁寧なトーンでこう聞かれたのです。 「失礼ですが、お客さまはおいくつですか?」 「70歳ですけれど」と答えると、納得の理由が返ってきました。
「詐欺の振込防止のため、一定の年齢のお客さまにはATMでの振込制限をかけさせていただいております」
なるほど、高齢者を守るための防犯システムだったのですね。
まとめ:便利さと不便さの狭間で、時代を生きる
母の時とは一変して簡略化されていた銀行の解約手続き。その一方で、高齢者保護のために一見不便にも思えるATMの年齢制限。
大切な人を亡くした悲しみの中で進める手続きは本当に骨が折れますが、時代と共にシステムも大きく変わっているのだと実感しました。不便さを感じる反面、これもまた現代を物語るありがたい優しさなのかもしれません。
主人が遺してくれた時間の中で、少しずつ先回りして準備できたこと。それが今回のバタバタの中で、私を大きく救ってくれました。
まだ法務局の大きな手続きが残ってます。頑張ります!
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