白髪交じりの老けて落ち着いた雰囲気?のせいか、売り場を歩いていると、お客様から「ねえ、これに合うネジはどれ?」「〇〇みたいな商品ある?」と、当たり前のような顔で声をかけられます。
どうやら私、周りから見ると「何でも知っている大ベテランの店員」に見えているようなのです。
でも、今年で70歳、レジ担当になって6年の私の本音は……「ん〜〜〜全く分かりません!!」。
若い先輩たちの神対応に圧倒され、移動中に受ける専門的な相談に冷や汗をかきながらサービスカウンターへ猛ダッシュする日々。
今でこそ笑って話せますが、働き始めの1年目は「始末書」を3枚も書いて本気で落ち込んだこともありました。
今回は、そんな見た目と実情のギャップにじたばたしながら働く、私のリアルなホームセンター奮闘記をお届けします。
同じようにシニア世代でお仕事を頑張っている方や、日々失敗と向き合っている方に、くすっと笑って元気を出していただけたら嬉しいです。

どう見てもベテランに見えるらしいけれど……
売り場に出ると、本当によくお客様から声をかけられます。
「〇〇みたいなの、置いてある?」 「〇〇のような道具を探してるんだけど」
……ん〜〜〜、全然分からない!
私よりはるかに年齢が若い先輩レジ担当者に小走りで助けを求めると、「はい!伺います」と笑顔で即答。お客様の案内も流れるように完璧です。
「ありがとうございます、すごいですね!」とお礼を言うと、先輩はあっさりと一言。
「何年もここに居れば、自然と分かってくるわよ」
聞けばなんと勤続20年!しかも、そんな大ベテランの先輩が何人もいる職場なのです。
私なんて、今年で70歳を迎えたとはいえ、勤続年数で言えばまだまだ6年目。
広い店内には、知らない商品や使い方の分からない道具が山のようにあります。
一番の難関は「移動中のご相談」
レジの中に立っているときは、お会計に集中しているため商品について深く聞かれることはあまりありません。
本当に大変なのは、レジの交代で通路を移動しているときや、カゴやカートを回収して運んでいるときです。
歩いている私を見つけると、お客様は「あ、店員さん見つけた」とばかりに相談してこられます。
「〇〇はいいの?それとも〇〇のほうが使いやすい?」 「このネジをしっかり止められる板はどれ?」
……ん〜〜〜〜! 商品名さえ分かればスマホやアプリで売り場を検索できますが、「このネジに合う板」なんて専門的な相談は、全くのお手上げです。
周りを見回しても、近くに担当売り場のスタッフは見当たりません。レジ担当者はインカム(無線機)を持たせてもらえないため、その場でスタッフを呼ぶこともできないのです。
「少々お待ちいただけますか!」とお伝えし、サービスカウンターまでダッシュ!
「売り場の〇〇付近で、男性のお客様が『このネジに合う板』をお探しです!」
息を切らしながら要件・場所・お客様の特徴を伝えると、上司がインカムで専門スタッフを手配してくれました。
その背中を見送りながら、ようやくホッと胸をなでおろすのです。
働き始めの1年目、落ち込みまくった「始末書3枚」事件
今でこそ落ち着いてダッシュ(?)できるようになりましたが、働き始めて1年目の頃は、失敗ばかりで本気で落ち込んでいました。
当時の私の心境はまさにこれ。 「あ〜〜、また始末書を書いてしまった……」
夫には絶対に言えません。「アホ!迷惑かけるのも程々にしろ!」と怒鳴られるのが目に見えているからです。
私が書いた始末書の内訳は……
- 1枚目:完全なる見落とし
- 2枚目:思い込みによる勘違い
- 3枚目:確認不足の思い込み
「次はしっかり確認します!」と毎回反省文に書いて深々と謝るものの、「あ〜〜、また確認してへんがな……」と自分で自分にツッコミを入れる始末。ひたすら謝り倒す日々でした。
あまりの情けなさに、自分よりず〜〜っと若い先輩にポロリとぼやいたことがあります。
「またやってしまいました……これで3枚目の始末書です……」
すると先輩は目を丸くして、驚きの一言。
「えっ!始末書なんてあったのですか?知らなかったです」
……なんと! ベテランの先輩は、始末書という仕組みの存在すら知らなかったのです。
さらに別の先輩からも「始末書3枚は……なかなか珍しいわね」と苦笑いされる始末。
穴があったら入りたいとは、まさにこのことでした。
70歳、今日も笑顔で売り場を走ります
あの始末書事件から数年。
今でも失敗ゼロとはいきませんが、分からないことは無理に調べたりせず、すぐに詳しい人へ繋ぐのが一番の親切だと学びました。
見た目は大ベテラン、中身はまだまだ勉強中。
今日もお客様から「あの板どこ?」と聞かれたら、笑顔で受け止めてサービスカウンターへ走ります!
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