
「公立高校に合格したら、グランドキャニオンに連れていく」 1995年、そんな一つの約束が、当時「英語は大の苦手」だった次女の人生を大きく変えることになりました。
きっかけは、娘が憧れてやまないB’z・稲葉浩志さんがラジオで語った、アメリカの雄大な景色の話。シングルマザーとして、昼夜問わず働きながら二人の娘を育ててきた私にとって、それは子供たちに「世界一の感動」を教える絶好のチャンスでした。
資格もなく、無我夢中で駆け抜けた13年間。母娘で手にした合格通知と、地平線の先まで続く赤い大地の記憶。あの時、私たちの心に刻まれた忘れられない旅の物語を綴ります。
英語音痴だった娘は9年後アメリカ人と結婚して、私は計14回も渡米して3人の孫に会えた感動のきっかけでした
稲葉さんの一言が灯した、受験勉強の火
1995年。次女の高校入試を控えたある日のことでした。 B’zの大ファンだった娘は、受験勉強の合間に稲葉さんの深夜放送を聴くのが何よりの楽しみ。その放送で稲葉さんが語った「アリゾナのグランドキャニオンを車で回った」というエピソードが、娘の心に火をつけました。
「稲葉さんが言ってた景色が見たい!連れて行って!」
私は答えました。 「いいよ。でも、ママの力では私立は厳しい。公立高校に合格したら連れていくよ」
そこからの娘の変貌ぶりは、目を見張るものでした。目標がある人間は、これほどまでに強くなれるのかと思い知らされたのです。
発覚した「英語音痴」の壁
やる気に満ち溢れる次女を見て安心していた私に、長女が衝撃の事実を告げます。 「あの子、英語だけはまるっきりダメやで。100まで数えることも怪しいくらい」
26歳で離婚し、二人の子供を養うために必死で働いてきた私は、恥ずかしながら娘の苦手科目すら把握できていませんでした。稲葉さんに憧れているのだから、稲葉さんのように英語も得意だと思い込んでいたのです。
しかし、娘の「グランドキャニオンに行きたい」という執念は本物でした。 私が仕事で深夜に帰宅しても、机に向かって必死に勉強している娘の姿。あの3ヶ月間、彼女はまさに自分との戦いに挑んでいました。
掴み取った合格と、世界一の景色
結果は、見事に公立高校合格。 長女も「アメリカには自力でいつ行けるか分からんし」と一緒に参加することになり、女3人での6泊8日の旅が始まりました。
私の子育ての柱は、常に「娘たちに感動を与えること」でした。 中1で連れて行ったB’zの渚園ライブ。中2で行った北海道。 そしてついに訪れた、本場アメリカのグランドキャニオン、ディズニーランド、ユニバーサル・スタジオ。
目の前に広がる圧倒的な景色を前に、私たちは言葉を失いました。 娘たちに「世界一」を見せたい。その一心で働いてきた13年間の疲れが、一瞬で吹き飛ぶような最高の時間でした。
最後に
あの日、稲葉さんがラジオでグランドキャニオンの話をしてくれなければ、今の娘の人生は違っていたかもしれません。
「稲葉さん、あなたは永遠に娘の神様です」
シングルマザーとして駆け抜けた日々の中で、子供たちに与えられた一番の宝物は、この旅で共有した「感動」だったと確信しています。準備段階からワクワクし、共に笑い合った最高のあの6泊8日は、私にとっても一生の思い出です。
#B’z稲葉さん#グランドキャニオン#英語音痴#感動

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