「田舎だから鍵をかけ忘れても大丈夫」——そんな油断をしていた我が家に、ある雨の夜、恐怖が忍び寄りました。
仕事から帰り、誰もいないはずの家で響いた「ジャリッ」という異音。
それは、空き巣が侵入を試みた決定的な証拠でした。
一歩間違えれば犯人と鉢合わせしていたかもしれない、当時のリアルな体験と、事件をきっかけに徹底するようになった防犯対策について綴ります。

はじめに:田舎の油断と、あの日の雨
我が家は静かな田舎の一戸建て。
昔から治安が良く、「玄関の鍵を閉め忘れ合間に買い物に行っても何ともない」ような地域でした。
そんな日常がガラリと変わったのは、2020年のとある雨の日のことです。
その日は朝から雨が降っていました。
我が家にはペチュニアの花が満開のプランターが6つあり、「雨に濡れては可哀想」と、朝から玄関先に入れて仕事に出かけたのです。
これが、予期せぬ事態を引き寄せるきっかけになってしまいました。
夜8時半の帰宅と、窓際の異変
その日は私だけでなく、夫も義娘も仕事で帰りが遅くなる日でした。
私が帰宅したのは夜8時半頃。まだ雨はしっかりと降っていました。
夫が帰ってくるまでの間に家事を済ませようと、掃除機をかけ始めた時のことです。
1階の自分の部屋の窓際を掃除機でかけていると、「ジャリッ」と何か硬いものを吸い込む音がしました。咄嗟に頭に浮かんだのは、「誰かが窓ガラスを砕いたのではないか」という嫌な予感。
ガラスのキラキラした破片が見えた気がして、一気に恐怖が沸き上がってきました。
恐怖の中で選んだ「やり過ごす」という判断
怖くてカーテンを開けることなどできませんでした。
「このまま掃除機をかけてやり過ごすしかない」——外は雨が降っており、足音もかき消されています。
絶対に、まだ庭のどこかに誰かが潜んでいるはずだという直感がありました。
今、私が掃除機をかけている音を聞いているかもしれない。どこからか見られているかもしれない。
そう思った私は、恐怖に震えながらもあえて掃除機をかけ続け、さらにテレビのスイッチを入れて音量を大きくしました。
玄関の小窓からも、何となく視線を感じる気がしてなりませんでした。駐車場にはまだ夫の車も止まっておらず、助けを呼ぶこともできません。
夜10時、家族の帰宅と警察への通報
夜10時、夫と義娘が帰宅しました。 夫に事の次第を話し、初めて恐る恐る窓ガラスを確認すると、鍵の近くが見事に砕かれていました。
その日は「こんな夜に警察を呼ぶと近所迷惑になるから、明日の朝にしよう」ということになりました。
翌朝、打って変わって良い天気の中、警察に通報し、パトカーでおまわりさんが2人やってきました。
お巡りさんから言われたのは、次のようなことでした。
- 駐車場に車がなかったこと、そしてペチュニアのプランターを軒先に入れていたことで、「長期で留守にしている家」と思われた可能性が高い。
- 昨夜、怖がって騒ぎ立てず、じっとやり過ごしたのは大正解だった(下手に騒いでいたら刃物で襲われる危険もあった)。
- 「あと数分帰宅が遅かったら、強盗犯と鉢合わせしていたはずだ」
私の部屋は玄関のすぐ前。
もし帰宅があと少しずれていたらと思うと、今でも背筋が凍る思いがします。幸い、何も盗まれることはありませんでした。
事件を経て変わった日常
ご近所には「無用な恐怖心を煽るから言わないように」と夫に言われましたが、パトカーを見た人はいても誰も尋ねてはきませんでした。
この一件以来、我が家のルールは大きく変わりました。
- 少々雨が降っても、花をわざわざ玄関先に入れることはしなくなった。
- すぐ近くのコンビニに行くようなちょっとした外出でも、必ず鍵をかけるようになった。
「うちの地域は大丈夫」という油断は、いつの時代も禁物です。あの日の恐怖を教訓に、これからも油断せず、日々の防犯意識をしっかりと持って暮らしていきたいと思います。
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