「良くなったと思っていたのに……」。
そんな親の願いを裏切るように、うつ病から躁状態へと転じた48歳の娘。ハイテンションで攻撃的になり、浪費や高額な引っ越し、そして周囲とのトラブル。
まるで別人のようになってしまった娘を目の当たりにし、私はただ恐怖と戸惑いの中にいました。「もう大丈夫」という本人の言葉を信じたい反面、現実には崩れていく生活と人間関係。
双極性障害という病の過酷さと、そこから再びうつ状態へと転落した娘との向き合い方について、今感じている正直な気持ちを綴ります。

順調に見えた回復と、突然の「躁転」
昨年10月、更年期障害をきっかけにうつ病と診断された娘。年末の入院を経て、年明け1月末に退院してからは、順調に回復しているように見えました。
「悪いものが自分から削げ落ちて浄化された。いいものだけが残った」 「入院して本当に良かった」
そう繰り返す娘を見て、ようやく安心できると信じていました。しかし、現実はそう甘くはありませんでした。退院から1ヶ月半を過ぎた頃、娘に異変が起きたのです。
別人のような姿への恐怖
最初はテンションが高く、お喋りが多い程度でしたが、次第にその波は牙を剥きました。
- 気に入らないことがあると攻撃的になる
- 「無駄なもの」と言っていた物を買い漁る
- 家賃が倍のマンションへ引っ越し
- 高価な指輪を購入
さらに恐ろしかったのは、知人や妹に対しての攻撃です。
「世界平和のために悪い人を成敗している」という歪んだ正義感を振りかざし、一晩で100件ものLINEを送りつけ、深夜の電話攻撃。私が知っている穏やかな娘ではありませんでした。
完治しない病との戦い
姉妹で絶縁状態になるまで追い詰められ、主治医の判断で一度は強制入院させました。
なんと退院後、娘は自らの判断で通院と服薬を中断してしまいました。
「素の自分に素直に生きると決めたら楽になった。もう大丈夫」
本人はそう言い張りました。でも、お金の使い方は尋常ではなく、どう考えても正常な状態ではありません。
そして、薬を止めてから約1ヶ月後。あれほどハイテンションで「自分が一番正しい」と言っていた娘が、再び「うつ」へと引き戻されたのです。
学びと、これからの希望
今回の騒動で、私は「双極性障害は簡単には完治しない」という残酷な現実を突きつけられました。薬を飲み続けなければ、必ずまた波がやってくる。
ただ、今回唯一救いだったのは、娘が昨年の「うつ状態」を学習していたことです。
自虐行為に走るほど深く沈み込む前に、不安を抱えて連絡をくれたこと。そして、自ら予約を取り、高校生の息子にも病状を伝えると言ったこと。
「やっぱり私は病気やったわ……」
電話口でそう寂しそうに呟いた娘は、今はもう一度、治療のスタートラインに立とうとしています。
自営業という立場上、これ以上の入院は避けたいという切実な想いもあります。薬で波を穏やかに保ちながら、どう社会と折り合いをつけていくのか。親として、これからも娘を見守り続けるしかありません。
神様、どうか娘に平穏な日々を。そして、この長いトンネルの先に、必ず光があることを願わずにはいられません。
これは情報提供のみを目的としています。医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。
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