「英語なんて、自分には縁のないもの」 中学生の頃、1から100まで英語で数えることすらおぼつかなかった娘。そんな彼女が9年後、アメリカのアリゾナ州で現地の人と結婚しました。
人生を大きく変えたのは、高校合格のお祝いで訪れたグランドキャニオンでの「ある一言」でした。親バカだと思われるかもしれませんが、私は娘のあの時の「勘違い」を一生忘れません。
今回は、一人の少女が英語への苦手意識を克服し、自らの手で海外移住という夢を掴み取るまでの、親子二人三脚の軌跡を綴ります。お子さんの教育や、夢を追いかける姿に悩んでいる方のヒントになれば幸いです。

「英語って簡単かも」最高の勘違いから始まった旅
娘との約束だったアメリカ・グランドキャニオン旅行。当時の娘は、お世辞にも英語が得意とは言えませんでした。しかし、ホテルのフロントでのこと。スタッフの女性が機転を利かせてくれたおかげで、娘は奇跡的に意思疎通ができたのです。
その時、娘が放った一言。 「お母さん、英語って簡単かも」
まともに100まで数えられなかった娘が、いい意味で「自分ならできる」と思い込んだ瞬間でした。この小さな自信が、彼女の運命を動かし始めます。
ロサンゼルス、マドンナママとの出会い
帰国後すぐに、娘は「高一の夏にホームステイに行きたい」と言い出しました。私はもちろん大賛成。今度は一人で海を渡った娘を待っていたのは、素敵なホストファミリーでした。
元軍人のお父さんと、名前が「マドンナ」というお母さん。 このマドンナママが、娘に基礎の発音を徹底的に叩き込んでくれました。多国籍なクラスメイトに囲まれ、母子家庭という環境にも動じない強さを身につけ、一ヶ月後。娘は一回り(体型も!)大きくなって帰ってきました。
教室がどよめいた「9月の英語授業」
驚くべき変化は、2学期最初の英語の授業で訪れました。 1学期までは外国人の先生の言うことがさっぱり分からなかった娘。しかし、その日は違いました。先生からの英語の質問に、娘は自然と口が動きました。
「どこへ行った?」「期間は?」「目的は?」 娘が流暢に英語で答えるたびに、クラス中から「おぉ〜!」という歓声が上がります。 「先生の英語が全部わかった!」と喜ぶ娘の顔を見て、私は何度も「すごいね!」と褒めちぎりました。
夢はアリゾナへ。あっぱれな娘の行動力
その後、娘の勢いは止まりませんでした。春休みにはイギリスへ飛び、自らバイトをして英会話スクールに通い、文字通り「英語漬け」の毎日を送り始めました。
「私、将来アメリカで暮らすから」
あの日、グランドキャニオンで抱いた小さな予感は、確固たる目標に変わっていました。
そして娘は24歳でアメリカ人と結婚し、アリゾナ州での生活をスタートさせました。 親として、これほど頼もしいことはありません。
「やってみたい」という直感を信じ、親がそれを全力で応援すること。 娘の背中を見ながら、私自身もたくさんの勇気をもらった気がします。
娘よ、本当によく頑張ったね。あっぱれ!
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